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POPの歴史

POPの歴史

日本では、古くから看板やのれん、提灯などが使われてきました。お店の名前や取扱い商品を書くだけではなく、看板の形に商品の特徴を反映させるなど、目を引く工夫がされましたが、取り扱っている商品の特徴や価格は主に店員から口頭で伝えられていました。

お店の上り口に座ったお客様に対して店員が商品を紹介する―。販売の工夫は主に店員によって、その時のお客様にニーズに合わせて現物を見せながら行われていました。

1930年に欧米で誕生したといわれるスーパーマーケットですが、1950年代に日本でもオープンしたのと同時にPOP広告が導入されました。

八百屋や精肉店、鮮魚店というように、複数のお店を巡らなくても、ひとつの店で色々なものが買えるスーパーマーケットでは、お客様自身が売り場を回ってほしいものをピックアップし、レジで一括精算するセルフサービス方式が導入されたため、これまで商品を案内していた店員に代わって、欧米のように価格や特性を説明するPOP広告をとりつけたことが始まりと言われています。

 

POP広告が導入された当時から店主や店員によって手書きPOPが製作されており、重要性は意識されていましたが、1960年代以降、お客様の購買意識や市場の変革とともに、売り場でお客様と繋がるツールとしてさらに盛んに使われるようになっていきました。店頭を華やかに演出するディスプレイ作品から、お客様の購買意識に関わるマーケティング戦略の一部となっていったのです。

当初メーカーが作っていたPOP広告は、販売の現場である店舗でのお客様へ向けたメッセージや配慮が不足した売り手目線の広告が多くみられましたが、次第に店員の販売をサポートしたり、よりスムーズな買い物を行うための工夫などがされていきます。

POP広告はお客様が購入を検討する上での大切な情報源となり、商品の存在を知らせる役割から、お客様の購買行動に寄り添い、お客様に商品を理解し、選択していただくための役割を持つようになったのです。

 

POP 広告が店員に代わって商品の持つ効果や機能、ブランドイメージの説明をお客様に伝えるためにはどのような工夫が必要なのか―。商品のカテゴリーごと、販売現場ごとの課題解決に取り組んでいく中でツールの形も多様化していきました。

ツールが増えたことで表現の幅が広がり、店頭での展開場所や売り場づくりのバリエーションも増え、より価値が高められていく―。
こうして新しい形のマーケティグツールとしてPOP 広告の活用場所が大きく広がっていきました。

現在POP広告は買物をされるお客様にとっての目安となるだけでなく、潜在ニーズの刺激や、購入を大きく左右するものとして、さらに重要視されています。